
そばにいると明るく、暖かく、触れるほどに近づけば熱い。
常に形を変え、色を変え、とどまることをしらない。
この上もなく便利で、この上もなく危険な「火」。
そんな火に好奇心を駆られた遠い祖先が、これを手にし、さまざまな工夫を凝らして、ついには暮らしの中に取り込んだことから、今の私たちの文化が生まれた。そういっても過言ではないでしょう。 私たちの住むこの日本では、ほんの50年前まで、暮らしの中の「火」は、森林の産物である薪や炭から得ていました。薪でお風呂を沸かし、竈でご飯を炊き、火鉢や囲炉裏を囲んで暖をとる。
そんな光景が、かつて日本のどこでもみられました。
しかし、薪や炭は、パイプを通って自動的に運ばれてきてスイッチ一つで操作できる、とても便利な石油やガス、そして電気に、あっという間にその座を取って代わられていきました。
そして、かつて地域の生活や産業を支えていた森林は、見向きもされなくなってしまいました。
取りに行くのも火をつけるのも一苦労、そんな薪や炭を使う毎日。
たしかに不便な生活だったかもしれません。
一方で、近年になって、近くの山の手入れをしながら薪炭を得るかつての営みが、結果として地域の森林の保全に寄与していたことが明らかになってきました。化石燃料もほとんど使わないため地球温暖化の問題とも無縁な、循環型の暮らしであったと言えます。
また、居間の中心にあった囲炉裏やストーブ、台所の中心にあった竈の「火」が、親子や兄弟の会話を生み、家族の絆を育んでいたとも言えます。
私たちは、薪炭による「火のある暮らし」を提案します。
もちろん、過去を懐かしんでいるわけではありません。
国内の薪炭等の木質バイオマスを、今の時代にあった形で、暮らしの中に取り戻していくことで、家庭においては家族の絆を育み、さらには、海外の森林資源の枯渇への影響を軽減し、また、放置されている日本の森林を活用し育てることにつながる、と考えるからです。
このキャンペーンに、出来るだけ多くの、そして多様な地域、世代、職業、団体の方に参加してもらうことで、個人と社会それぞれが、自らのあり方を見直す“きっかけ”を与えられると信じています。
皆さまの参加を心よりお待ちしております。
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